1955年に、戦後あーだこーだと生まれた複数の保守政党が、「ワシら保守やから
団結して、社会共産陣営に立ち向かおう」と、その時分には二つになっていた保守
政党である自由党・民主党が合併してできたのが、55年自民党体制です。
ミンスに懲りて今さら社会共産主義でも無かろうとなると、保守党は実質ひとつ
しかない。で、その自民党はその中身に55年以来より党内に野党を内蔵しているの
で、多くの国民の利害関係を調整する事ができる。族議員とか言う者達です。野党
など無くとも、国が回る(関係者が妥協できる)ようになっているのです。
そしてそれは、ムラ社会や職人徒弟制度や商家や封建的武家などの、日本の深層の
心根とよく馴染むのです。表立って言い争う(討論とも言う)事はしないで、根回し
する。それも酒の席をもうけたりして。日本こそ、無意識的に予定調和を目指して
いる。予定調和こそ「和」なのですから、革新の野党など根付くハズもない。ムリに
革新性をアピールすれば、知らず知らずに「イヤイヤマンの対案なし」地獄に落ちる
だけです。現実的な良い対案は、与党内の野党から調整されて出てくるからです。
私の寿命のうちは、野党は噛ませ犬で、民主主義のタテマエ上のパセリであり続け
ます。当然、このことも予定調和の内に含まれているのでしょうねぇ。